たばこを吸わないたばこの映画

　Thank you for smoking


って・・・妊娠待ちしてる私はたばこを吸いませんし、吸ってるそばに近づきません。
これは、映画のタイトル（原題）。「サンキュースモーキング」です。


　たばこのPRが仕事のニックは、禁煙運動に「口」だけで立ち向かい業界への逆風を撥ね退ける。たばこ業界と同様風当たりの強いアルコール業界・銃業界のPRマン・ウーマンと、自分たちを「死の商人」と呼び合っている。
　とにかく業界のイメージアップと売上維持の為、奇抜な作戦と「口」で乗り切る。論理をすり替え、１のことを１０に誇張し、利用できるもの・出来事はなんでも利用し、間違ったことも話の展開で正しいことにしてしまう。
　そんなニックに上司から命令が下る。初代マルボロマンだった男性が肺がんになり、業界を訴えるというから大金を持っていき口止めしろ、というのだが・・・


　軽快でシニカル！かなりおもしろいです。健康に害ありってみんなが知ってる「たばこ」だから余計、それを擁護し批判をかわす巧みさに感心しちゃうんですが、こういう話の論点の切り替えやすり替えって（程度の差はあっても）現実社会でも使うよね。ビジネスのときとか・・・あっ、弁護士さんなんかも使うよね。
ニックの話術のすごさは別にしても、以外と現実味があるんです。登場人物同士の関係もそう。自分がどの登場人物の立場だったらどうするか、考えてみるのも面白いカモ！！

　そして「いい！」と思うところは・・・
たばこ業界の人間を主人公にし、題名もサンキュースモーキングなのに、実際にたばこを吸うシーンの記憶がない。制作サイドは禁煙推進派なんだろうなぁ。